ブラジル・サンパウロに駐在していたころ。担当していた大型プロジェクトが難航し、東京本社から電話やメールで連日連夜の叱責。難航の理由のかなりの部分は本社側にもあるのに。加えて家族を日本に置いて地球の裏側に単身赴任だったので、帰宅後は自宅アパートで一人で日々悶々としておりました。
が、この状況を精神的に救ってくれたのは、サンパウロの素晴らしい気候とおいしい料理(とくに牛肉!)、とてもフレンドリーで親切で、そしてよく働く地元の人や同僚たちでした。
さらに自分を元気づけてくれたのは、サンパウロ市民(Paulisitaと言います)が、老若男女問わずみんな姿勢よく胸を張り、明るい表情で歩いていること。東京の毎日の通勤電車で多く見かける、暗い顔をして猫背で歩く背広姿の中年男性なぞはまず見かけません。
ラテン気質のブラジル人に悩みはない?そんなことはありません。不安定な経済、極端な所得格差、そして劣悪な治安・・彼らにも苦悩はあります。
でも、そこで暗い顔をして下を向いてどうする? 彼らにそう言われているような気がしました。
なお、このプロジェクトはブラジル人同僚たちの多大なる努力も貢献し、最終的にちゃんと利益を生みました。
ASnapshot of Avenida Paulisita
欧州チーム Y.T.