スロベニアの首都を取巻く散歩道

スロベニアは人口200万人の国。首都リュブリアナ市は人口28万人です。

小高い丘の上にはお城があり、旧市街の古い町並みと木々の緑がとても美しい街です。
日本よりも治安が良いと言われ散歩するには最適の街です。
リュブリアナ市には周りを円状に取巻く散歩道が33キロに渡って整備されていて平日の朝夕や休日にはたくさんの市民が散歩や自転車ポタリングを楽しんでいます。

しかし、この散歩道にはつらい歴史を忘れない為に整備された一面もあります。
第二次世界大戦中の1941年、イタリア軍に包囲されたリュブリアナは市を取り囲むように有刺鉄線を張り巡らされ、街は孤立させられました。イタリア降伏後はドイツ軍が包囲し1945年に解放されるまで1170日間厳しく出入りを規制されたのです。

そのつらい記憶と市民の連帯を忘れない為にこの33キロの散歩道が有刺鉄線の跡に作られました。