欧米企業と聞けば、社員はみな個人主義者で、職制もいわゆる「ジョブ型」。ライフとワークを明確に区別し定時に全員帰宅、ドライな雰囲気に溢れていると想像されがちです。
日本の大企業と比べると、この見方は大きな間違いではありませんが、社員の結束力を高める“Team Building”にも力を注いでいることはあまり注目されていない気がします。私が出向していたベルギーの現法(社員300名以上)の例を挙げると、管理職全員対象の研修が年2回。職場を離れた場所に集合し、外部講師も呼んだ座学だけでなく、小集団でミニオリエンテーリングなどの野外活動でのゲームも行います。研修プログラム作りには外部の専門会社と連携して入念に準備(人事部門が)し、何よりたっぷりとお金をかけます。
第一週の金曜日の夜はどちらも全社員参加の盛大なクリスマスパーティ。大きな、かつそれなりのレベルのレストランを貸し切り、単に酔って騒ぐだけでなく寸劇などの「芸」を披露する場などを設けた「イベント」に仕立てています。これも費用は全額会社持ち。金と手間を惜しまず、社員の結束力を上げる、すなわちTeam Buildingを行うことの重要性は、洋の東西を問わないと考えます。
ある年のクリスマスパーティ会場のレストラン。
欧州チーム Y. T.